脳腫瘍摘出手術から約1年、抗がん剤治療は継続中
脳腫瘍の開頭手術、放射線治療、抗がん剤投与を経て約40日後に退院しました。
退院後、自宅で抗がん剤治療を続けながら自宅療養し、昨年11月に職場復帰を叶えました。
がんの摘出手術から1年。
現状のご報告です。
抗がん剤は「慣れる」ものではなかった
毎月、月初めに診察を受け、採血で抗がん剤に耐えられる状態か確認してから処方箋をもらいます。
退院時には51キロあった体重も、今や42キロ。
われながら、よく仕事をしていると思います。
抗がん剤の量も変わらず、テモゾロミドを280mg。これを5日間連続で自宅服用しています。服用3日目あたりから、なんともいえない胃腸の不調がはじまり、もとに戻るまで1周間近くかかります。
とにかくつらい。
しかし、テレビドラマでよく見るように嘔吐するのだけは避けたいので、抗がん剤服用直前に「吐き気止め」を飲んでいます。
吐き気どめはゼリータイプのものだったのですが、僕自身ゼリーそのものが好きになれないためか、この吐き気どめ自身が苦手でした。
抗がん剤の吐き気どめを代えてもらえた
患者は薬の知識なんてないものなので、吐き気どめも1種類しかないと思いこんでいました。しかし…
「先生、吐き気ドメって、他のものはないんですよね?」
「ん?今のは苦手ですか?ありますよ、錠剤タイプで同じ成分のものが」
「え、そうなんですか?」
「はい。変えますか?」
「ぜひ。そもそもゼリーが食べられないくらい苦手なんです」
「早く言ってもらえたらすぐに変えられたのに。変えましょう少しでも飲みやすくなるかもしれません。」
なんと、二つ返事で錠剤に変えてもらえたのです。ぼくにとってはコレが最高に飲みやすくなり、毎月の抗がん剤服用のウンザリ感を、大きく改善してくれることになりました。
あなたも、不便に思ったりしたら、まず聞いてみることをオススメします。
あんがい、ぼくのように一瞬で解決する場合があります。
3ヶ月に1度のMRI写真の結果は…
脳内の状況は、ジリジリとしか変化がありません。
MRIの造影剤入り撮影は3ヶ月に1度となっています。
今月(2021年7月)は、MRIの撮影があります。採血を済ませ、MRI撮影に行きました。
診察室で、先生が画像をモニターに写してくれます。
3ヶ月前と、撮影したばかりの2枚です。
正直、違いがわかりません。
ぼくの腫瘍摘出箇所には、「薬」がおいてあります。
その周囲の脳がハレーションを起こしたように白く写っているのは3ヶ月前のMRI写真と何も変わりません。
腫瘍で圧迫されていた脳も、戻っているのが、そうでもないのかよくわからない。
逆に言えば、再発や転移も見当たらないという、うれしい知らせでもあります。
ほっとしたけど、安心もない。
現実的にはこんなものです。
職場の同期が乳がんに
職場の同期の女性が、乳がんと診断されたことを打ち明けてくれました。
同期といっても、ぼくより5歳以上年下の若いお母さんです。
仕事も良くできて、周囲から頼られる存在で、つねに笑顔を絶やさない素敵な女性です。
でも、抗がん剤治療を始めて受ける洗礼「脱毛」あたりから笑顔を見る機会が少なくなりました。
彼女は通院の上、点滴をする治療法のようで、ぼくとは違い副作用も少し違うようです。
自分も辛いが、周りに苦しんでる仲間がいるのも、つらいものです。
保険もやはり入れなくなった
当然ですが、生命保険には入れませんでした。
正確には…
- 新規の生命保険は加入できない
- すでに加入している生命保険は続けられる
といった結果になりました。
保険についてはまた別の機会にお話します。
ただ、もしもがん保険に加入していないなら、数百円のものでもいいので加入しておきましょう。経験者として強くおすすめします。
保険については、ニッセイとか第一生命とかにダイレクトに聞くより、一括見積りのようなサービスのほうがしつこい営業が少なくて気軽に聞けます。
ぼく自身もファイナンシャルプランナーですが、自分で10社以上の資料を集めて比較するのは大変なので無料の一括見積りサービス(ほけんの窓口とか)を使うことにしています。
《一括見積りサービスの例》
たくさんある保険を一人で選ぶの?【保険見直しラボ】
ぜひ病気になる前に…いや、病気になったら加入できませんので健康なうちに、安くても何か備えておいてください。
今回ぼくは掛け捨ての安い保険で、入院費以上の保険金を受け取れました。
逆に通院保証や就業不能保証はなかったので、浮いた保険金が通院費に充当できて助かっています。
とにかくあと1年、抗がん剤の副作用とお付き合い
娘が今年、高校受験。
紙おむつを替えていたのが昨日のように思うのに、あっという間です。
でも、結婚式まで僕自身が現状を維持できているかというと、限りなく黒に近いグレーです。
だからといって諦めたりしたくない。
このブログを読んでくださっているあなたも抗がん剤治療中でしょうか?
お互い、1日でも、1時間でも長生きしましょう!