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ガンマナイフ手術とは

治療と手術
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腫瘍の摘出だけが手術でない

脳内の腫瘍を摘出するとなると、開頭手術を思い浮かべます。

でも、開頭手術はもちろんそれなりのリスクがあり、また術後の社会復帰も相当の時間が必要となります。

よほどのお金持ちならいざ知らず、1日でも早く会社に戻らねば生活ができません。

この両方を叶えてくれる手術が「ガンマナイフ手術」です。

ガンマナイフ手術の仕組み

虫眼鏡で、太陽の光を集めて紙を焼く実験をしたことがありますか?

太陽光を虫眼鏡で屈折させ、一箇所に集中させることによって熱量も集められる方法ですよね。

虫眼鏡を動かして、紙にちょうど光が集中するようにしたかと思います。

一方、集中している一点以外の光のところに別の紙をかざしても、少し明るいだけで、決して燃えることはありません。途中の光には、少しの熱量しかないため、紙を燃やすほどの力はないのです。

この考え方を手術に取り入れたのがガンマナイフ手術です。

頭部内にある腫瘍の位置で、180以上もの微弱なガンマ線を様々な角度から照射し、交点の腫瘍を焼くようなイメージです。

このため患者にとっては、ほぼまったく負担がなく、もちろん頭髪を剃る必要もありません。ある意味、女性には本当に良い手術かもしれません。

ガンマナイフ手術の流れ

まずは頭部のMRI写真を撮り、立体的にどの位置に腫瘍があるのかを確認します。

その位置に微弱なガンマ線と呼ばれる放射線を様々な角度から放射するための立体的なマッピングが行われます。

病院側でマッピングと放射線の照射計画ができたら、患者に手術予定の連絡が入ります。

ガンマナイフ手術は一泊二日で退院できる手術で、ほぼ傷ひとつない状態で退院するため、3日目から仕事に就くことができます。

いよいよ入院すると、手術まで病室で待つこととなります。

検温などを済ませるだけで、本当に拍子抜けするほど何もすることはありませんでした。

時間になり手術室に入ると、頭部が決して動かないようにするために、固定具を取り付けられます。

固定具は、頭の上からすっぽり入る形式のもので、ガンマナイフの照射機械にきちんと乗るようにレールのようなものが付いている金属製のものです。

頭部に固定するには、布製のバンドのようなものではなく、完全に固定するために、先が丸く尖ったボルトのようなもので固定します。

本物のネジほどは尖っていないので、皮膚に食い込む程度ですが、もちろん痛いので、歯医者さんのように、その部分だけ麻酔をされます。

麻酔が効いたら、固定具をボルトのようなもので締め付けます。もちろん痛くはないのですが、普通に電動ドライバーで締め付けられるので、相当な恐怖感はあります。

くどいですが、それでも痛くはありませんでした。

無事に固定具が装着されたら、医師から

「ただいまより、ガンマナイフ手術を行います」との説明を聞き、MRI機器と同じような形で始まります。

微弱なガンマ線が放射されるだけなので、かえって大きな音がする、せまいMRIより悪い気はしませんでした。手術時間も30分程度だったと思います。

あっという間に照射は終わり。飲み薬の麻酔薬によって、手術中はぐっすり眠っていました。

ガンマナイフの術後

固定具が外され、ボルトの跡にばんそうこうを貼って、そのまま退院です。

別段、ふらつきもなく、頭痛もなく、薬の処方もありません。翌日、おでこにばんそうこうを貼り直しただけです。

約3ヶ月後、MRIを撮り、腫瘍の進行が留まっているかの確認。このあと、数年後まで、様子を見ることになりました。

私の腫瘍は1センチ程度でしたので、このガンマナイフ手術が有効でした。

詳しくは、体験談の方で記載します。

(写真出典)Neuroinfo Japan HPより

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